1958年以降を対象とした、気象庁による日本で2回目の長期再解析プロジェクト
気候研究や季節予報、異常気象分析、気候監視などの気候関連業務では、過去と現在の気候を定量的に評価することが求められるため、長期間にわたって高品質で均質な解析データセットが不可欠です。
現業における数値解析予報システムで作成されている解析データの品質は、数値予報モデルやデータ同化手法の高度化などにより、近年、著しく向上しています。 そのため、過去の現業数値解析予報システムによって作成された解析データと、現在作成されている解析データの品質は大きく異なり、長期間での品質は均質とは言えません。
このため、長期再解析では、長期間にわたって高品質で均質な気候データセットの作成を目的として、最新かつ解析期間中一貫した数値解析予報システムを用います。 また利用する観測データについては、過去の現業で使用された観測データのほか、遅延入手したものや、過去の紙で記録されたデータをデジタル化したものなど、入手可能な観測データを収集します。 また衛星観測については再処理されたより高品質なデータを可能な限り利用します。 このような作業を行なうことにより、過去数十年間にわたる均質・高品質な各種物理量を含む気候データセットを提供することが可能になるのです。
全球長期再解析は、世界の主要な数値予報現業機関で実施されてきました(詳細はhttp://www.reanalyses.org/を参照)。 日本では、気象庁と(財)電力中央研究所が、JRA-25長期再解析(対象期間:1979-2004年)を実施し、2006年に完了しました。
気象庁は、2回目の長期再解析として、より精緻化された数値解析予報システム(2009年12月時点の現業システムに準拠)と新たに整備した過去の観測データを使用し、気象庁55年長期再解析 (JRA-55) プロジェクトを実施しました。 JRA-55では解析期間をJRA-25のものから大幅に拡張し、ラジオゾンデによる定時観測ネットワークが確立された1958年からの55年間を対象としています。 JRA-55は、JRA-25実施以降の様々な開発成果が取り入れられたデータ同化システムを用いることにより、JRA-25における品質の問題点を改善し、過去半世紀以上の気候変化をより高精度に解析した気候データセットを提供します。
気象庁は、JRA-55公式データの公開に先立ち、気象学的な品質情報の充実を図ることを目的として、 JRA-55データの事前品質評価にご協力いただける気象庁外の研究者の方を日本気象学会機関誌「天気」2012年6月号にて 募集いたしました。
報告していただいた事前評価はJRA-55の性能評価に大変有益な情報となっており、 評価していただいた以下の方々に深くお礼申し上げます。
JRA-55データはデータ提供協力機関から取得できます。
汎用描画ソフト(GrADS)で描画する際に必要なインデックスファイル(*.idx)の再作成・更新方法を解説します。
データ提供協力機関の一覧
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CCSをご利用される場合は以下へアクセスしてください。
RISHをご利用される場合は以下へアクセスしてください。
NCARをご利用される場合は以下へアクセスしてください。
$ gribmap -b -i [データ記述ファイル]
変更が期間の延長のみの場合には、既存のインデックスファイルに延長期間分の追記を行うことで更新可能です。
$ gribmap -b -u -i [データ記述ファイル]
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気象庁 情報基盤部 数値予報課