長期再解析:JRA-25について

2007/5 更新



気象庁は電力中央研究所と共同で長期再解析:JRA-25を実施し、季節予報モデルの高度化や気候研究のための高精度の気候データセットを作成しました。


概要

  • 気象庁と(財)電力中央研究所が共同で実施
  • 再解析期間:1979年1月〜2004年12月(26年間)
  • 全球予報モデル分解能:T106L40 (モデルトップ0.4hPa)
  • データ同化手法:3次元変分法
  • 数値解析予報システム:2004年4月現在の気象庁ルーチンシステムに準拠

  • [JRA-25で独自に導入したデータ同化]
    SSM/I可降水量の同化, TOVS 1c(SSU), 1d(HIRS,MSU)の直接同化

  • JRA-25独自観測データの使用
  • 熱帯低気圧周辺風、SSM/I積雪域、中国積雪データ、再処理GMS大気移動風
  • JRA-25独自境界値データの利用
  • COBE-SST・海氷、日別3次元オゾン分布

    JRA-25で使用した観測データ

     


    JRA-25を初期値とする24時間予報のスコア(500hPa高度)

     


    JRA-25を基盤とする業務・研究の展望


    JRA-25と従来の再解析との比較

    再解析名称 実施機関 期間 モデルの解像度 データ同化手法 備考
    JRA-25 JMA/CRIEPI 1979-2004 T106L40 3DVAR 2005年からJCDASを運用中
    ERA-15 ECMWF 1979-1993 T106 L31 最適内挿法 完了、1996年計算終了
    ERA-40 ECMWF 1957.9-2002.8 TL159 L60 3DVAR 完了、2003年計算終了
    NCEP-NCAR 再解析 NCEP-NCAR 1948-現在 T62 L28 3DVAR CDASを運用中
    NCEP-DOE AMIP-II再解析 NCEP-DOE 1979-現在 T62 L28 3DVAR CDASを運用中
    GEOS1 NASA/DAO 1980-1996 2×2.5 L20 最適内挿法 + IAU 1996年分まで計算終了

    モデル解像度のT, TLは切断波数、Lは鉛直の層の数

    T106, TL159は格子間隔約110km相当、T62は格子間隔約180km相当


    JRA-25およびJCDASのモデル面鉛直座標について


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